公務員

人事異動は「ガチャ」以上に「放置プレイ連鎖」が深刻

ソロ公務

最近、公務員の異動「ガチャ」と言われますが、結論を申せば、ガチャと片づけて本質を見失わないよう、公務員における「放置プレイ連鎖」は深刻な事態であると認識する必要があります。

既存組織・現職員で解決できない課題はあり得る

ある部署や部局で課題(政策)が急浮上し、現にいる職員や既存の組織では、その課題を解決できない、こうした予測できない事象はあり得るし、どの行政機関でも生起しています。

現在している対症療法(その1 職員の異動のみ)

「対症療法」と称したのは、本気で病気と向き合わないことを意味するためです。職員の異動、この手法は職員のポテンシャルのみに依存する安易な大悪手です。職員がつぶれるか首尾よく運び課題を覆い隠して組織拡充や組織定員増には手を付けないかとなって、その課題は残ります。

現在している対症療法(その2 4月1日などの組織改正)

組織拡充や組織定員増の手法を講じても、組織の規定改正に4月や10月など定期を待つ非現実的な状況です。日進月歩の課題への対応と年度などの区切りとはリンクするものでなく、必要な予算の裏付けを得て常時改正を行えないと、課題が先送りとなって、いたずらに時間が流れます。

現在している対症療法(その3 課題先送りと放置深刻化)

上2つの対症療法はさらに意識されない「サボタージュ」を引き起こします。又の名を「放置プレイ」といいます。人事異動や組織改正が年度などの区切りまでなく、既存の組織や現にいる職員は人事異動まで課題先送り、準備し得ない転入者に放置かつ深刻化した課題を残し去ります。

放置プレイは連鎖する

「放置プレイ」はどの部署・部局でもあるため、人事異動のたびに外れ、ロシアンルーレット、と評されます。当然、公務員の汚職等防止目的はある一方、職員にとってのガチャ、ババ抜き、黒ひげ危機一髪は、行政機関全体で「連鎖」する「放置プレイ連鎖」となり構造化しています。

解決できない課題が生起したら

このため、言葉は悪いですけど常在戦場、年度の途中であっても人員や予算を手当てして課題に対応すべきです。組織改正や人事異動を年度のイベントとする刷込みは、定年退職が念頭にあって、年度などの区切りによらない突然の産休や育休、休職や退職に即応できず欠員も生じます。

定年退職を例外化しないと

ライフイベントや課題は、本来、年度ごとに現れるものではありません。定年引上げで突然の死亡・休職・退職が増えます。その視点はなく制度補正も要る一方、刷込みの定年退職を例外化して「放置プレイ連鎖」を断たなければ、課題先送りは「ガチャ」職員や市民の離反を招きます。

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20年以上
長年携わっており、仕事の進め方も相当変化した一方、依然として変わらない実態もある、公務の来し方行く末を考えていきます。
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