時事関係

政治資金規正法は政治資金「寄生」法に成り下がる

ソロ公務

昨今何かと話題の「政治資金規正法」、規制ではなく寄生していると言う方がしっくりきます。久しぶりに真剣に考えたが、最終改正が16年前というのは運用が変質して不思議はありません。

なぜ「規正」であるのか

担当官庁は総務省ですが、端的にいえば「政治団体台帳」を通じて政治団体のあり方を適正化する目的であり、団体の活動を積極的に統制する目的ではないからです。政治団体が1つの都道府県のみなら都道府県選挙管理委員会、2つ以上の都道府県を跨げば総務大臣に届出を行います。

システム化したはず

見れば、総務省や都道府県選管のホームページに、団体別に届出をスキャンした画像がこれでもかと果てしなく載っていますが、団体検索や台帳分析はできず、不透明性を増幅しています。

政治団体台帳システムの存在

オンラインで提出されないため、例えば団体の活動実態がなくても、財務が債務超過でもまかり通るということです。総務省や都道府県選管に政治団体台帳システムがあり、提出された紙届出のデータを台帳システム入力するはずで、各々結べば検索や分析ができ、透明性も高まります。

どうして形骸化しているのか

総務省が担当して、総務大臣の権限下に置かれていれば、政権に都合よく運用されて当然の帰結です。都道府県は行政委員会の選管が担当するのは、知事部局は任命権者でいけないからそうするのに、国の権限が総務大臣が任命権者の総務省では検索や分析のイニシアチブを持てません。

究極、届出をスキャンしホームページに載せる外注が仕事であると、これは恥ずべき状況です。

「寄生」を許すべきでない

民主主義の根幹に関わることです。権限を中央選挙管理会に移管し、マイナンバーとオンラインを適用できない政治団体は活動実態なしとみなされることも伴わなければ、巷間求める「改正」をいくら行おうが不詳団体の寄生を許す、政治資金「寄生」法に成り下がる他ないでしょう。

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20年以上
長年携わっており、仕事の進め方も相当変化した一方、依然として変わらない実態もある、公務の来し方行く末を考えていきます。
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